平成のおっさん@エンジニア

平成生まれのおっさんの成長記です。岡山で機械設計やってます。

セーフティアセッサ合格の道-3

今回はリスクアセスメントについて書きます。

リスクアセスメントは「何が」「何で」「どれくらい」危ないのかを明確にして、
リスク低減に繋げることです。

ここでポイントなのですが、「リスクアセスメントをすると安全になる」ではないのです。
リスクの程度が分かるだけで、そこからリスク低減方策へ結びつける必要があります。

例えば高速で回転する羽が危ないことがリスクアセスメントした結果分かったので、
触れない様に周知徹底しますでは一時的な注意喚起なだけで解決になっていませんよね。
羽が危ないので触れることが出来ない様にカバーします!だと、カバーがある限り安全です。
もっと言うと羽を別の技術に置き換えたことによって取ってしまいました!だとより安全です。危ないものがないのですから。

一般的にリスクアセスメントは下記の手順です。
①機械類制限の決定
②危険源の同定
③リスク見積り
④リスク評価


①機械類制限の決定
ここでは前提条件を決める必要があります。
設備の使い方や作業工程、使用者、使用環境などです。
免許が必要なのに無免許の作業者が作業している、屋内用なのに屋外で使用するなど想定外の使用をされての事故を防ぐためです。

②危険源の同定
「何が」「何で」危ないのかを全て抽出し明確にします。
ここでの抜け、漏れで事故が起きてしまうと設計者として責任を免れなくなってしまいます。

③リスク見積り
どれくらい危ないのかの点数をつけます。
危害のひどさは「大:すごい怪我」?、「中:そこそこの怪我」?、「小:少しの怪我」?。
危害の発生確率は「大:すごくありそう」?、「中:そこそこありそう」?、「小:少しありそう」?。
正確な値を出すのは難しいですが、一定の傾向はあるはずです。

④リスク評価
①~③の結果で安全でないと判断された場合はリスク低減の安全方策を実施する必要があります。
安全であると判断された場合でも、絶対安全が保証されたわけではないので注意喚起は必要です。
家にある家電(テレビでも冷蔵庫でもなんでも)の取り扱い説明書を見てみてください。
きっと三角マークで注意喚起がされたページがあると思います。
メーカーとして色々安全のために頑張ったけど、これは守らないと大事故や大怪我に繋がりますよって書いてあると思います。

リスクアセスメントは決して特別なものではなく、
実は身の回りで実施されているのです。