製図にはたくさんのルールがあります。
その中でも一番の基本であり、実は間違いや勘違いの多い線の種類についてまとめてみました。
- ①太い実線
- ②細い実線
- ③細い破線
- ④細い一点鎖線
- ⑤太い一点鎖線
- ⑥細い二点鎖線
- ⑦不規則な波形の細い実線、ジグザグ線
- ⑧細い一点鎖線で端部及び方向の変わる部分を太くした線
- ⑨細い実線で規則的に並べたもの
①太い実線
外形線:対象物の見える部分の形状を表すのに用いる(一番利用されます)
②細い実線
寸法線:寸法の記入に用いる(Φ50など)
寸法補助線:寸法を記入するために図形から引き出すのに用いる。寸法線とセットで使います。
引出線:記述、記号などを示すために引き出すのに用いる。
中心線:図形に中心線を簡略化して表すのに用いる。基本は後で説明する細い一点鎖線が中心線ですがバネを簡略化して書く時の中心線に使います。
③細い破線
かくれ線:対象物の見えない部分の形状を表すのに用いる。
④細い一点鎖線
中心線:図形の中心を表すのに用いる。
基準線:位置決定のよりどころであることを明示するのに用いる。
ピッチ線:繰り返し図形のピッチをとる基準を表すのに用いる。
⑤太い一点鎖線
特殊な加工を施す部分など特別な要求事項を適用すべき範囲を表すのに用いる。塗装、メッキ、熱処理の指示で良く使います。
⑥細い二点鎖線
想像線:加工前後の形状、可動部の移動中の位置、治具・工具などの位置に用いる。
重心線:断面の重心を連ねた線を表すのに用いる。
光軸線:レンズを通過する光軸を示す線を表すのに用いる。センサの光軸にも使用します。
⑦不規則な波形の細い実線、ジグザグ線
破断線:対象物の一部を破った境界を示すのに用いる
⑧細い一点鎖線で端部及び方向の変わる部分を太くした線
切断線:断面図を書く場合、その断面位置を対応する図を表すのに用いる。
⑨細い実線で規則的に並べたもの
ハッチング:図形の限定された特定の部分を他の部分と区別するのに用いる。断面図の切り口に使用します。
如何でしたでしょうか?
ベテランの方も知っているようで使いこなせていない場合が多いと思います。
現場ベースで言えば多少線の選定を間違っていても形が分かれば、品物としてあがってくることがほとんどだから気にされないことが多いです。
しかし、設計者として正しい線を選択することは、製作上の誤解を招く原因を無くすことに繋がりますのでしっかり理解して欲しいと思います。