平成のおっさん@エンジニア

平成生まれのおっさんの成長記です。岡山で機械設計やってます。

機械・プラント製図技能士合格への道-4

機械3大要素のひとつである「ねじ」についてまとめてみました。

 

①ねじの書き方

1:ねじの山(おねじの外形、めねじの内径)は太い実線

2:ねじの谷(おねじ、めねじの谷の径)は細い実線

3:ねじを端面から見た図では、ねじの谷径は円の円周の約3/4を細い実線で書き、右上を約1/4開ける

4:不完全ねじ部は細い斜めの実線で書く

5:ねじ部の長さの境界を示す線は太い実線で書く

6:隠れているねじを表すには細い実線で書く

7:断面で示す場合はハッチングはねじ山の頂を示す線まで書く

8:おねじとめねじが組み合わされた状態ではおねじを主体で書く

※CADで書くとねじが部品登録されていて、ここまで意識して書くことは少ないと思いますが常識として知っておいた方が良いです。

 

②ねじの表示

日本で一番使用されている一般的なねじであるメートルねじで説明します。ねじの種類を示す記号と直径を表す数字と等級を示す文字の組合せで示す。

表示:ねじの呼びーねじの等級ーねじ山の巻き方向(ねじの等級や巻き方向は省略される場合が多い)

例1:M8-6g⇒メートル並目ねじM8等級g6のおねじ

例2:M14×1.5-5H⇒メートル細目ねじM14×1.5等級5Hのめねじ

例3:M8×L2.5P1.25-7H-LH⇒左二条メートル並目ねじM8等級7Hのめねじ

主要なねじの種類と記号は表の通りです。

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Tr40×14(P7)LH-7eであれば、左二条メートル台形ねじTr40ピッチ7リード14等級7eのおねじになりますね。

 

③ピッチとリード

ねじの山と山の間隔をピッチと呼びます。一本のねじ山を持つねじを一条ねじと呼び、複数本持つねじを多条ねじと呼びます。ねじが1回転する時に進む距離をリードと呼びます。ピッチとリードにはリード=ピッチ×条数の関係があり、一条ねじの場合はリードとピッチは等しくなります。

つまり、呼びとピッチが同じでも一条ねじと二条ねじではねじ1回転当たり、二条ねじは一条ねじの2倍進みます。

 

④ねじの強度区分

ねじの強さを示すものとして、引張強さ、硬さ、降伏点、耐力、保証荷重などありますが一般的に強度区分が用いられます。強度区分は下記の表の様に示されます。

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1:最初の数字は呼び引張強さをN/mm2で表した数字の1/100の値を示す

2:2番の数字は呼び降伏点と呼び引張強さとの比の10倍の値を示す

3:二つの数字の積はN/mm2で表した呼び下降伏点の1/10の値を示す

例:強度区分12.9の場合、12×100で引張強さが1200N/mm2、12×9×10=1080で0.2%耐力が分かります。

 

試験的な目線で言えば、①、②、④は各1問は出ます。

設計目線で言えば、全て日常使いしますので知っておいて損はないでしょう。