平成のおっさん@エンジニア

平成生まれのおっさんの成長記です。岡山で機械設計やってます。

機械・プラント製図技能士合格への道-9

工業材料よりアルミニウムを抜粋し説明します。

 

①アルミニウム

同じ体積の鉄と比較して約1/3の重さであることが最大の特徴である。

空気中で強い酸化被膜を作り耐食性にも優れている。この皮膜を人工的に厚くしたものがアルマイトと呼ばれる。アルミニウムは電気を良く通すため送電線などに使用され、磁気を帯びないため医療機器やアンテナなどの通信機器、電気設備に使用される。

 

②アルミニウム合金

アルミニウムは様々な元素を添加して性質を改善したアルミニウム合金として使用されることが多い。

 

2-1:アルミニウム合金の表し方

圧延用アルミニウム合金については国際合金記号化制度により、A※※※※(※には四桁の数字)で表される。

 

③アルミニウム合金の種類

3-1:1000系(純アルミニウム)

99.0%以上の純アルミニウム材料である。加工性、耐食性、溶接性に優れているが強度が低いため構造材に適さない。家庭用品、日用品、電気器具などに用いられる。

 

3-2:2000系(銅系アルミニウム)

ジュラルミン、超ジュラルミンもこの分類に属している。鋼材に匹敵する強度を持つが耐食性に劣る。Al-Cu-Mg系とも呼ばれる。

 

3-3:3000系(マンガン系アルミニウム)

マンガンを添加することで純アルミニウムの加工性や耐食性を低下させずに、1000系よりも強度を増したアルミニウム合金である。Al-Mn系とも呼ばれる。

 

3-4:4000系(ケイ素系アルミニウム)

シリコンを添加することで熱膨張係数を低くし、耐熱性、耐摩耗性に優れたアルミニウム合金である。Al-Si系とも呼ばれる。

 

3-5:5000系(マグネシウム系アルミニウム)

マグネシウムを添加することで耐食性、溶接性がよく強度も比較的優れたアルミニウム合金である。Al-Mg系とも呼ばれる。

 

3-6:6000系(マグネシウム、ケイ素系アルミニウム)

マグネシウム、ケイ素を添加することで強度、耐食性ともに優れている代表的な構造材アルミニウム合金である。Al-Mg-Si系とも呼ばれる。

 

3-7:7000系

アルミニウム合金の中で最も強度が優れている。Al-Zn-Mg系とも呼ばれる。

 

④アルミニウムの特徴まとめ

4-1:軽い

アルミニウムの比重は2.7で鉄のほぼ1/3である。

4-2:強い

単位重量当たりの強度が大きい

4-3:加工性が良い

塑性加工が容易である。

4-4:耐食性が良い

空気中で安定な酸化被膜を生成する

4-5:磁気を帯びない

非磁性体で磁場の影響を受けない

4-6:電気を良く通す

銅に次いで高い伝導率である

4-7:熱を良く伝える

熱伝導率は鉄の約3倍

4-8:低温に強い

極低温下でも脆性破壊がない

4-9:毒性がない

無害・無毒

4-10:光や熱をよく反射する

エネルギーの90%以上を反射する

 

私はあまりアルミニウムを選定することがないので詳しくないのですが、テストのポイントは鉄と比較して~の部分が良く出題されます。